不安の色の声.
昨日彼氏に無理を言ってうちまできてもらいました。
彼氏は「ごめん。めちゃくちゃ眠いから
    ヒトミん家で少し休ませてもらっていい?」

と言ったので、休ませる事に。
それが夜の11時近く。

普段彼はあまり甘えてこないのだけど、
その日は私の身体をしっかり抱きしめて眠った。

そんな彼が誰よりも愛しいと想った。
「大好きよ」小さく囁く。

彼の寝顔を見ながら、気づいた。
いつも彼が私に「不安」を口にする時は、私がみんなと会った時だ。

みんな…と言うより、元彼に会った時。
いつも帰り際に彼は「不安」を口にした。

「不安なんだ。」いつもそう呟く時私の顔を見てはくれない。

「ヒトミを信じてない訳じゃないんだ。
 なんていうかな…時々不安になるんだ。
 それで体調崩すとかそういうのはないけどね」

いつもそんな話をした後は少しだけ私に微笑みかける。
いつも私は何も言えず彼の横顔を見るしか出来ない。

いつの間にか私も寝てしまい今日の朝、急いで彼を起こした。
そして彼は仕事へ、私は用意をして学校へ。

「不安」そう口にするたびに愛を探す。
    …探すんじゃない。
    探るんだ。
    きっと。

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